東京大学工学部建築学科

卒業論文『境界の知覚に基づく空間構成の変遷と類型　―視覚的重層性から〈体験されている空間〉を探る―』

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視覚的重層性を数式化し，重層度の"地形"を平面図に重ねることで，空間体験の可視化を試みた．また，建築史全体を境界の知覚という観点から概観し，空間構成がどのように変遷し，建築が視覚的重層性をどのように獲得してきたのかを解き明かした．従来，"曖昧な奥行き感"，"視線の先に誘われるような感覚"といった抽象的な言葉によってのみ記述されていた空間体験を，再現可能かつ比較可能な形で数理的に評価・分析することは，より豊かな空間体験を作り出す設計手法に大きな示唆を与えた．