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iraka 6D surface

 耐久性,断熱性,防火性,遮音性など,粘土瓦の持つ性能については疑いようがない.しかしながら,元来粘土瓦が持つ魅力は,日本の伝統建築の中で培われてきた造形の美である.そこで,あえてインテリア空間で瓦をオブジェクトとして扱い,本来の造形美による空間デザインの可能性を再発見することを意図した. 

 空間に解き放たれた瓦は,重力が織りなす懸垂線(カテナリー曲線)の回転体に沿って3次元上に配置され,さらにその仮想曲面上に配置された瓦一つ一つが3次元のオブジェクトとして存在感を放つことで,空間全体における有機的なダイナミズムと個々の要素が見せる繊細な表情とが統合された6次元の造形美を手に入れることができる. 

 その空間の具体例として,ホテルのエントランスロビーを想定し,日本の伝統や格式と進取の気性を合わせ持った「おもてなしのこころ」を瓦によって体現した.

Site: n/a

Status: competition

Year: 2020

Program: interior design

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